ポカテロ市の概要
ポカテロ市~北西アメリカへの入り口
歴史

1860年のゴールドラッシュで、ポカテロジャンクションは重要な交通の拠点となりました。金鉱が尽きた後、残った人々は砂漠を肥沃な農地に変えてポテトや小麦等の穀物を生産しました。
ポカテロ市は1882年に設立され、1893年にはアイダホ州議会がバンノック郡を作りその中心にポカテロ市を指名しました。ポカテロという名前は、インディアンの保有地であったフォートフォール(現在のポカテロ)の地に、鉄道の敷設を認め、地域の発展に協力したショショーニ族のポカテロ酋長の名前に由来しています。
現在のポカテロ

ポカテロ市を含むバノック郡の人口は約83,000人で医療と小売りを中心とした街です。モルモン教を信仰する人がとても多く、人口の約5割を占めます。多数の中小企業が存在し、起業家の精神が強い場所でもあります。リーマンショックから地元経済を立て直すことができ、世界的経済誌であるフォーブスから、ビジネスをするには最適な場所という評価を過去数回にわたり受けています。
位置

ポカテロ市はアメリカ合衆国の西海岸から約1,000キロほど内陸、アイダホ州の南東部に位置し、1時間程のドライブでスキー場、温泉やボート、ハイキング、釣り、キャンプ、クロスカントリー、スノーモービルなどが楽しめます。さらに2時間程で世界クラスのリゾート地(イエローストーン国立公園やグランドディートン国立公園など)へ行くことができます。ポカテロ市はアイダホ州内の州間高速道路I-86とI-15の交差点にあり、加えて地域の空港もあることで、人と物の交流が盛んな交通の要衝となっています。
気候

温暖で湿度が低く、晴天が多いことから、美しい四季に恵まれている地域です。年間降水量は15インチ(約38センチメートル)以下。夏はドライで暖かく、7月の平均気温は22.4度。冬は1.9度です。年間降雪量は44インチ(約110センチメートル)以下です。
文化行事

アイダホ州立大学は、市民に多くのイベントを提供しています。シアターISUでの劇の上演やコラソンホールでの演奏会。また学内のアイダホ自然歴史博物館ではアイダホ州の自然や歴史資料を展示しています。ホルト競技場(ミニドーム)では12,000人の観客を収容することができ、様々なスポーツイベント、全米ドッチボール、ロデオショー、コンサートなどが行われます。ホルト競技場は全米で初めて大学のキャンパス内に作られた室内フットボール場です。
主な産業

ポカテロ及び周辺の主な産業は製造業、鉱業、運輸、農業、農産物加工、ハイテク工業、核エネルギー研究、レクリエーション、観光事業で、南東アイダホ州の商業中心地となっています。ユニオンパシフィック鉄道(貨物輸送)、ロックヒードアイダホ科学技術、シンプロット(農業用肥料)、バラード医療器具等の会社が地域経済の柱となっています。
運輸

ユニオンパシフィック鉄道やアムトラック、2つの民間航空会社、グレートハウンド等の運送会社によって運輸サービスが提供されています。また、住民の足としては、ポカテロ・アーバントランジットが、ポカテロ市内や近郊でバスのサービスを提供しています。
教育

ポカテロ地域には、小学校13校、中学校3校、高校3校があり総児童・生徒数は約11,550人。高校では大学の単位を得られるプログラムもあり、市内の有力な中小企業が奨学金という形で生徒たちを支援しています。
アイダホ州立大学には約13,000人の学生が在籍しています。以前から一定の評価を得ている医学部、薬学部、商学部に加えて工学部と教育学部が新たに台頭しています。
観光・アウトドア

ポカテロ市は様々なアウトドアが楽しめる場所として知られています。市内には32の公園があり、市内で最大のロスパークにはズーアイダホという動物園、バンノック郡歴史博物館、フォルトフォールレプリカ(初期の開拓者の様子を再現した建物)などがあります。ズーアイダホでは、北アメリカに生息する動物を見ることができます。他にも、アスレチッククラブ、ボーリング場、ローラースケート場、ウォーターパークなど様々な施設がパーク内にあります。その他、市内にはミュージアム・オブ・クリーンという掃除に関する展示が充実した博物館があり、手に取ったり、触れたりできる子供向けの展示が多いため、家族連れに人気のある場所です。
キャンプは人気のアウトドアの一つであり、キャンプファイヤーを囲んでアイダホポテトなどの野菜とハンバーグをホイル焼きしたバーベキューやスモア(チョコクッキーで焼いたマシュマロを挟んだもの)を楽しむのは、ポカテロでよく見られる夏の光景です。キャンプ以外では1500キロメートル以上もあるトレイルでサイクリングやハイキングを楽しむ人も多いです。冬でもスキーやスノーモービルができるトレイルがあり、アイスフィッシングができる場所も多いです。
また、絆ガーデンというポカテロ市と岩見沢市の姉妹都市関係を象徴する場所が空港の近くにあります。ポカテロ市のアーツ委員会によって2009年に作られた絆ガーデンは庭石、灯籠、洞水門、100種類以上の植物等で構成されており、ポカテロ市・岩見沢市の両市にとって大変意義のある場所となっています。

その他
ポカテロ市には笑顔条例というものがあり、詳細は以下の通り、ポカテロ市のホームページから翻訳したものです:
笑わない人は逮捕
アメリカ・アイダホ州ポカテロ市の市条例第千百号に、「笑顔条例」がある。
1948年8月5日 条例第1100号
第一条 ポカテロ市民の中には、しかめっ面をし、眉間にシワを寄せ、あるいは人をにらんで、怖い、不機嫌そう、落ち込んでいる、といった印象を与える人が少なくなかった。これでは、フレンドリーな市でありたいと願うポカテロ市の評判は落ちるばかり。よって、今後このような表情は違法なものとし、幸せに輝く笑顔を作ってもらうこととする。
第二条 この計画の実行にあたり、市民が条例に慣れ、また、笑う習慣を身につけるために、8月9日から14日までを『笑顔週間』とする。
第三条 この条例の施行のため、笑顔チェック署を新設し、笑わないものを逮捕する権限を持つ特別官を置く。
第四条 条例に違反し有罪となったものは、最寄りの笑顔チェック署で、笑顔作りの講習を受けなければならない。講習の回数は、違反程度の軽重によるものとする。
第五条 この定めによって、この条例と矛盾する条例は無効にする。
第六条 この条例は公布の日から施行する。
1948年、当時のポカテロ市長George Philipsは、笑わない人を違法とする条例を可決した。例年にない冬の厳しさに、“冗談で”市議会も可決したが、条例として施行されていない。
この記録や関係文書は埋もれていたが、市職員によって発見され、1987年にアイダホステートジャーナルに記事が掲載され、話題となった。
米国銀行員協会は、この古い条例の発見をきっかけとして、同じように時代遅れの規定が多かった銀行法を近代化するためのキャンペーンを行い、米国議会を納得させるために力を尽くした。
1987年12月10日には、ポカテロ市長の招待に応じ、米国銀行員協会の代表者が同市を訪れ、ポカテロ市を”アメリカ笑顔首都“と宣言しました。このイベントにより、ポカテロ市は、“笑顔条例”と、ユーモアの精神で、国内外のメディアから大いなる注目を集め、小学校での笑顔絵コンテスト、笑顔写真コンテスト、笑わない市民の逮捕、週の終わりはコミュニティーでお祝いといった行事が行われるようになりました。一緒にこの楽しい行事に参加して、万国共通の笑顔を祝おう!
ずっと笑顔で!
(注意)ポカテロ市 ホームページ参照
この記事に関するお問い合わせ先
総務課 総務係(国際交流担当)
〒068-8686 北海道岩見沢市鳩が丘1丁目1番1号
直通電話:0126-35-4814
代表電話:0126-23-4111
ファックス:0126-23-9977
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更新日:2022年04月01日