市長所信表明

本日ここに、令和6年第3回定例会の開会にあたり、議員の皆さま、市民の皆さまに、所信の一端を申し述べる機会をいただきましたことを大変光栄に存じます。
このたびの市長選挙におきまして、市民の皆さまからご支持をいただき、引き続き、4期目の市政運営を担わせていただくこととなりました。
変化が激しく、将来の予測が困難な時代の中で、私に課せられた使命と責任の重さに、改めて身の引き締まる思いとともに、決意を新たにしているところでございます。
私は、これまでの3期12年間、「市民生活の質の向上」と「地域経済の活性化」の実現に向けて、市政運営に全力を注いでまいりました。
特に、コロナ禍にも直面しながら、様々な行政課題に対して、先延ばしすることなく、職員と共に取り組んでまいりました。
4期目におきましても、これまでの取組みを土台として、直面する課題への対応と、未来に向けた新たな施策に全力を傾け、「より住みやすいまち」、「より暮らしやすいまち」を目指して、市政のレベルアップを図ってまいります。
当面の最重点課題は、新病院の建設に向けた取組みです。
市民の皆さまの生命と健康を守ることは、市政運営の根幹であり、とりわけ良質な地域医療を持続的に確保することが重要と考えております。
市立総合病院においては、経営基盤の強化に向け、北海道中央労災病院との経営統合への取組みを進めるとともに、令和10年の新病院開院に向けた取組みを着実に進め、現在の施設が持つ老朽化や狭隘化などの課題を解決するだけでなく、急性期や救急医療を中心とする医療機能の拡充を図り、引き続き、南空知医療圏域における地域センター病院として、質の高い医療を提供できる体制の構築を目指してまいります。
近年、気候変動や異常気象により、これまで経験したことのないような自然災害が発生し、激甚化・頻発化が目に見えて進行しています。過去の災害から得た教訓を踏まえ、「地域防災計画」と「強靭化計画」を両輪として強靭なまちづくりに取り組むとともに、特別豪雪地帯である当市において、冬季の市民生活と経済活動を支える「総合的な雪対策」を着実に実行してまいります。
次に、こども・子育て支援につきましては、まちの未来を担う全てのこどもたちが、自分らしく健やかに成長できるよう、これまでも施策の充実に努めてまいりました。こども・子育てひろば「えみふる」を核とした、生まれる前から切れ目ない支援は、全国的にも高い評価をいただいており、当市の大きな強みとなっております。
今年度設置した「こども家庭センター」を中心として、現在策定を進めている「岩見沢市こども計画」に基づき、プロモーションの強化に加え、相談・支援体制の拡充や子育てに係る経済的負担の軽減を図るなど、安心してこどもを産み、育てられる「子育てに優しいまちづくり」に向けた取組みを強化してまいります。
市民の健康づくりにつきましては、全国の自治体で初めて認定を受けた「健康経営都市」として、「人もまちも企業も元気で健康」というテーマのもと、市民の健康をまもる・つくる・つなぐ拠点である「健康ひろば」における事業展開を進めてまいりました。加えて、北海道大学COI-NEXTとの連携による産学官金が一体となって「健康コミュニティ」を構築し、様々な取組みを進めてきたことにより、市民の皆さまの健康に対する意識や行動の変化を実感しております。
こうした取組みの更なる充実に加え、高齢者のニーズに応じて、医療、介護、介護予防、生活支援などが包括的に確保される地域包括ケアシステムの構築を推進し、人生100年時代において、誰もが健康で生きがいを持てる暮らしの実現に取り組んでまいります。
基幹産業である農業につきましては、「新しい 強い いわみざわ農業」の実現を目指し、スマート農業と土づくりの連動による農業DXの効果を高め、農業所得の向上や地場農産物の生産振興、新規就農者の育成・確保などに努めてまいります。
また、地域経済の好循環を促進するため、地元企業の経営や雇用の下支えとなる「プレミアム付き建設券」の発行支援の継続に加え、新事業の創出や企業誘致の推進、中心市街地の活性化に取り組んでまいります。
さらに、地域特性の一つである交通アクセスの更なる向上を目指し、西20丁目通の整備やスマートICの設置に向けて関係機関と協議を進めるとともに、国において整備が進められている「道央圏連絡道路」と当市とを結ぶ道路整備が進むことで、物流や人流の拡大を通じて産業の活性化を図ってまいります。
2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロとする「ゼロカーボンシティ」の実現に向けましては、昨年度策定した「地球温暖化防止実行計画」に基づき、市民の皆さまや事業者との協働のもと、施策の推進に努めてまいります。
スマート・デジタル自治体の推進につきましては、本庁舎における「書かない窓口」の機能拡張に加え、市役所に来ることなく必要なサービスを利用できる「来なくても済む市役所」の実現など、市民サービスの利便性の向上と、市民の皆さまが次世代技術の恩恵を享受できるよう施策を展開してまいります。
以上、所信の一端を申し上げましたが、様々な施策を展開していくためには、その礎となる行財政基盤の確立が不可欠でございます。
「行政改革大綱」及び「中長期財政計画」「職員定員管理計画」に基づき、収支バランスの均衡と将来負担の軽減を図りながら、持続可能な財政基盤を堅持するとともに、「公共施設マネジメント」の推進による施設総量の適正化や、人的資源配分の最適化と人材育成を柱とした組織体制の強化を図るなど、行財政改革に引き続き取り組んでまいります。
また、今後も続く人口縮減社会において、地域の特性や強みを活かした施策の相乗効果により、将来にわたって活力ある地域社会の構築を目指す「第3期総合戦略」に基づく地方創生の取組みを推進するとともに、南空知圏域において、質の高い行政サービスを持続的に提供していくため、定住自立圏の形成を基盤とし、将来を見据えた広域的な取組みを進めてまいります。
私が市長に就任した当初より一貫して申し上げているのは、市民の皆さまとの信頼が何より大事であるということでございます。
職員一人ひとりが市民のために仕事をするという自覚を持ち、資質・能力を含めた職員力の向上に努めるとともに、私自身も徹底した現場主義のもと、市政地区懇談会をはじめとする様々な機会を通じて現場に赴き、市民の皆さまの生の声を聴き、それを職員と共有しながら市政に反映させてまいります。
また、市がどのような取組みを進め、どのような方向を目指しているのかを市民の皆さまに知っていただくことが重要であり、各種媒体を通じた情報発信の強化に努めるとともに、「人と緑とまちがつながり ともに未来をつくる 健康経営都市」という将来ビジョンを市民の皆さまと共有し、「オール岩見沢」「チーム岩見沢」で市政に邁進してまいります。
議員の皆さま、市民の皆さまにおかれましては、今後の市政運営により一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、私の所信表明といたします。
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更新日:2024年10月04日