令和4年度市政方針

ページID : 3439

更新日:2022年04月01日

令和4年度予算案及び関連議案を提出するに当たり、新年度の市政運営に臨む私の所信を申し上げます。

長期化する新型コロナウイルス感染症は、市民生活や地域経済に大きな影響を与え、全国的にも人々の働き方や余暇活動、企業の考え方などに変革をもたらしています。
未だ収束が見通せない中にあって、引き続き市民の生命と健康を守ることを最優先に、感染予防の徹底とワクチン接種などの対策を急ぐとともに、社会の変容を的確に捉えながら、地域の経済活動もしっかりと支え循環させていく、ウィズコロナの取組みが重要となります。

当市が北大COIとともに取り組んでまいりましたプロジェクト「日本で一番母子にやさしい 市民が主役のまちづくり」が、昨年10月、母子健康調査に基づく低出生体重児の減少や在宅での妊産婦検診システムの確立などの実績により、第9回プラチナ大賞(総務大臣賞)を受賞いたしました。
新年度においても産学官の連携により、これら取組みの成果をさらに深化させるとともに、地域課題解決に先駆的に取り組み、新たな社会システムを創造する「プラチナシティ」として、次のステップへと歩みを進めてまいります。

政府は2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロとする「カーボンニュートラル」を目指すことを宣言し、北海道においても “ゼロカーボン北海道”の実現に向けた取組みが進められようとしています。
脱炭素社会の実現に向けては、経済活動を制約するのではなく、私たちのライフスタイルも含めた様々な分野において、革新的なイノベーションを進めることが必要であり、地域経済と環境の好循環を生み出す新たな取組みとしていくことが重要となっています。

新年度は、「第6期岩見沢市総合計画」の折り返しの年にあたります。社会が加速度的に変化して行く中、まちの将来像を市民の皆さまとしっかりと共有し、引き続き「オール岩見沢」、「チーム岩見沢」で取り組んでまいります。

市政運営の基本姿勢

私は、一貫して、市政運営の基本は「市民の皆さまとの信頼」と申し上げてまいりました。新年度においても、徹底した現場主義のもと、市民の皆さまとともに知恵を絞り、市民の声を大切にした市民本位の市政、開かれた市政の実現に努めてまいります。

新庁舎の供用開始に合わせ、窓口等の一部業務において、庁内の「スマート・デジタル自治体推進会議」や中堅・若手職員による「組織横断型課題対策チーム(CFT)」などで検討を重ねてきた業務プロセスのスマート化を図ることができました。
「Society5.0」時代にあって、自治体業務のスマート・デジタル化は今後も不可欠な取組みとなりますが、職員一人ひとりが市民の皆さまのために仕事をするという基本に変わりはなく、むしろ業務の効率化等に伴い、改めて職員力が試されるものと認識をしています。新しい時代を見据えた市政のさらなるレベルアップを目指し、引き続き私自身が先頭に立って、市役所改革に取り組んでまいります。

重点的に取り組む分野・新年度予算の主要施策

新年度は、次の6点を重点的に取り組む分野に位置付け、市政を運営してまいります。

1.地域で支え合う 安全・安心なまちづくり

1点目は、「地域で支え合う 安全・安心なまちづくり」です。
近年の気候変動により局所的な豪雨など、過去に想定し得ない災害の発生頻度が高まっています。「岩見沢市強靭化計画」と「地域防災計画」を両輪として関係機関等と連携し、災害に強いまちづくりを推進してまいります。

総合的な雪対策は、豪雪地帯の当市において冬の市民生活と経済活動を支える取組みであり、引き続き迅速かつ機動的な除排雪はもとより、地域自主排雪やボランティア除雪への支援、雪下ろし・間口除雪・定期排雪への助成、高齢者宅等への訪問調査やICTを活用した除排雪作業、安全確保に関する啓発・支援などの取組みを進めてまいります。

男女共同参画の推進については、「第3次いわみざわ男女共同参画実践プラン」に基づき、すべての市民が自分らしく、個性と能力を発揮できる地域社会を目指し、ワーク・ライフ・バランスの実現や、さらにはパートナーシップ制度も視野に、実践的活動への支援や意識啓発などを進めてまいります。また、「生理の貧困」については、女性や女児の心身の健康や尊厳を守るとともに、自己実現の妨げとなることのないよう対応の充実を図ってまいります。

2.みんなが健康で元気に暮らせるまちづくり

次に、重点分野2点目の「みんなが健康で元気に暮らせるまちづくり」です。
総合計画における将来の都市像にも掲げている「健康経営都市」の取組みについては、引き続き「人もまちも企業も元気で健康」をテーマとして、誰もが支えあいながら健康で生き生きと暮らせる地域社会の創出を目指し、総合的な取組みを進めてまいります。

岩見沢市を実証フィールドとして、妊娠・出産から子育て期を中心に、「家族健康手帳アプリ」や「母子健康調査」など、多くの成果を重ねてきた北大COI「食と健康の達人拠点」は、連携や取組みの輪を拡大し、新たにCOI-NEXT「地域共創の場」として、生まれてから親になるまでのライフデザイン実現の支援や、未来人材の育成、新たな地域産業の創出などを通じた「誰もが活躍できる地域社会」の構築を目指し、ステップアップしてまいります。

市民の健康を「まもる」「つくる」「つなぐ」拠点である「健康ひろば」では、各種健診や保健事業をはじめ気軽に参加できる健康チェックや健康相談、健康教室、介護予防体操や健康ポイント事業などを通じ、健康への意識高揚も含め市民自らが楽しみながら行う健康づくりを支えてまいります。

また、疾病の予防と早期発見・治療については、がん検診における道内トップレベルの負担軽減に加え、受診勧奨やWEB予約などの環境づくりに努め、受診率の向上を図るとともに、子宮頸がんワクチンの接種を勧奨してまいります。

地域福祉については、誰もが互いに尊重しあい、支えあうインクルーシブな社会の実現を目指し、権利擁護や障がいのある方の社会参加環境の整備、アールブリュット作品の発表や鑑賞機会の提供などを通じて、同じ地域に暮らす一員としての相互理解の促進を図ります。
併せて、介護保険制度や自立支援給付など、高齢の方や障がいのある方が、地域において自分らしい暮らしを送ることができるよう一人ひとりの状況に応じた、きめ細かな支援サービスを提供するとともに、相談支援体制や見守り体制の充実など、誰もが安心して暮らせる共生のまちづくりを進めます。

市立総合病院については、安全・安心で良質な医療を提供するため、医療機器の計画的な整備などを進めるとともに、南空知医療圏で唯一の第二種感染症指定医療機関として、新型コロナウイルス感染症への対応を行ってまいります。
また、新病院の建設に向け、関係機関との協議を踏まえ、引き続き基本計画の策定に取り組んでまいります。

3.活力と賑わいに満ちた 魅力あふれるまちづくり

次に、重点分野3点目の「活力と賑わいに満ちた 魅力あふれるまちづくり」です。
人口減少や少子高齢化の進行に加え、新型コロナウイルス感染症の影響や人々の行動変容、カーボンニュートラルに向けた取組みなど、多くの課題に対応しながら「市民生活の質の向上」と「地域経済の活性化」を実現していくためには、持続性の高い新たな社会環境を地域に形成することが必要となっています。
COI-NEXT「地域共創の場」や北村地区で実証を進めている「地産地消・自立型地域エネルギーシステム」など、北海道大学や研究機関、関連企業との連携により、地域社会全体のイノベーションを推進してまいります。

農業については、農家戸数の減少や従事者の高齢化に加え、主品目である“米”の価格下落や水田活用による直接支払交付金の条件の厳格化など、厳しい局面を迎えています。
当市において農業は、地域経済全体に影響を及ぼす基幹産業であり、次の世代を見据えて、これまで先駆的に取り組んできたスマート農業のさらなる深化や科学的根拠に基づく地力と生産性の向上、高い品質に裏打ちされた競争力の強化などとともに、積み重ねてきた未来技術の成果を、農業から周辺産業にも波及させることで、地域全体の活力へとつなげてまいります。

農業基盤整備や農地防災については、北村・大願地区の「国営緊急農地再編整備事業」や御茶の水地区の「国営施設応急対策事業」、南利根別排水機場や桃川排水機場の整備など、国や北海道、関係機関等と連携した取組みを計画的に進めてまいります。

地域経済の活性化と雇用創出については、公共投資である普通建設事業費を新庁舎竣工後も一定水準確保し、市内企業の経営基盤の安定化を図るとともに、感染症の影響も考慮した資金調達の円滑化の促進やプレミアム付建設券発行支援事業の継続などを通じ、地域経済の好循環へとつなげてまいります。

中心市街地の活性化については、「まちなか活性化計画」に基づき、関係団体や商工業者と連携し、官民協働による賑わいの創出や、商店街の魅力向上などの取組みを進め、「あそびの広場」や「健康ひろば」などの集客力の周辺への波及と「まちなか」滞在時間の延長を図ってまいります。また、岩見沢商工会議所が中心となって構想を進めている「新商工会議所会館」の建設に向けた支援に取り組んでまいります。

新たな産業の創造については、ICTや農業、健康経営都市といった地域特性を活かした新事業の創出や企業誘致、大学・研究機関や市内企業との協働の促進、創業支援などに引き続き取り組むとともに、人材育成やテレワークの推進など、時代のニーズを先取りした魅力ある就業環境づくりを進めてまいります。

観光振興については、岩見沢市観光協会を中心として、メープルロッジや北村温泉などを核に、バラ園など地域の魅力と連動させたPR強化や、近郊からの誘客も意識した着地型旅行商品の開発、特産品のネット販売など、戦略的な取組みを展開してまいります。

また、東部丘陵地域においては、旧美流渡中学校や旧朝日駅舎などを活用した魅力づくりを、地域おこし推進員や地域の方々との協働により進めてまいります。

4.豊かな心と生きる力をはぐくむまちづくり

次に、重点分野4点目の「豊かな心と生きる力をはぐくむまちづくり」です。
子ども・子育て支援については、引き続き「第2期岩見沢市子ども・子育てプラン」に基づき、子どもの心身の健やかな成長を支援するとともに、「こども・子育てひろば『えみふる』」を中心に、安心して妊娠・出産し、子育てできる環境づくりを進めてまいります。

子育て世代の経済的負担の軽減については、国による幼児教育・保育の無償化に加え、所得区分の細分化による3歳未満の保育料の引下げなど、市独自の取組みを継続して実施してまいります。
子どもの医療費助成については、市独自の対象年齢拡大を継続するほか、教育訓練や資格取得を目指す方に対する給付金や市独自の「ひとり親家庭児童修学援助金」を引き続き実施してまいります。
また、これまで市が独自に実施してきた不妊不育症治療費助成については、新年度からの保険適用を受け、子どもを望む方々がより使いやすい制度となるよう充実を図ってまいります。

子育て環境については、地域型保育事業による0歳児から2歳児までの受入れ枠の確保や子育て短期支援事業、子育て支援夜間養護等事業、産前産後ヘルパー事業、病児保育事業、ブックスタート事業などを継続するとともに、ファミリー・サポート・センター事業に病児・病後児の対応を加え、対象年齢を引き上げるなど、利便性の向上を図ってまいります。

併せて、母子健康調査や乳児全戸訪問、妊婦・乳幼児健康診査、新生児聴覚検査、産後ケア、産婦健康診査、育児相談体制の充実など、保護者に寄り添った安心できる子育て環境づくりを重層的に進めてまいります。

また、医療的ケアや特別な支援を必要とする子どもが、安心して保育や教育を受けられるよう、学校への看護師や支援員の配置体制を拡充するとともに、未熟児訪問指導や児童発達支援巡回相談、子ども発達支援センターを中心とした早期療育につなげる仕組みづくり、放課後等デイサービスの利用者負担無料化などを引き続き実施してまいります。

教育は「まちづくり」であるという理念のもと、「教育大綱」に基づき、教育委員会と一層の連携を図り、GIGAスクール構想におけるICT環境の強化や、質の高い学習活動の展開、教員のスキルアップなどに取り組むとともに、「ヤングケアラー」についての対応を進めてまいります。

芸術文化・スポーツの振興は、コロナ禍において暮らしに潤いを与えるとともに、生きがいや健康づくりにもつながる取組みであり、市民が日常において「芸術文化・スポーツのまち」を実感できるよう地域への普及と定着を図ってまいります。
特に、北海道教育大学岩見沢校との連携については、有明交流プラザ内の「i-BOX」に加え、美術・音楽・スポーツをはじめとした、様々な分野において、大学の持つリソースを地域づくりに活かし、市民との交流や、協働を深める取組みを進めてまいります。

5.自然と調和した 快適で暮らしやすいまちづくり

次に、重点分野5点目の「自然と調和した 快適で暮らしやすいまちづくり」です。
道路や公営住宅、公共交通や上下水道などの社会インフラは、豊かな自然環境とともに、快適な都市環境を支える基礎となるものであり、長寿命化や、機能の集約・共同化等を計画的に進めながら、市民生活の利便性の維持・向上に努めてまいります。

街路事業については、鉄道を跨ぎ南北をつなぐ西20丁目通の2期工区について、引き続き調査等を進めてまいります。

安全な住まいづくりについては、木造住宅等の耐震改修費助成や、耐震性能と断熱性能を備えた「北方型住宅2020」への建設費補助を継続するとともに、「公営住宅等長寿命化計画」に基づく6条中央団地の建替工事や、老朽化した住宅の計画的な修繕・除却を行い、適切な戸数管理を進めてまいります。

公共交通については、東部丘陵地域の公共交通体系を見直し、新たにコミュニティバスの運行を予定しているほか、引き続き「地域公共交通計画」に基づき、地域公共交通活性化協議会や近隣自治体等と連携を図りながら、利便性と効率性の両立による持続性確保と利用促進に取り組んでまいります。

上下水道については、引き続き老朽管の更新や耐震化なども含めた、計画的な整備と効率的な運営、安全で良質な水の安定供給に努めてまいります。

また、「いわみざわ公園バラ園」を核に、市の花「バラ」によるまちづくりを引き続き推進するとともに、利根別原生林においては、令和5年度に予定する大正池の供用開始に向けて、自然体験や環境教育など、様々な目的での利活用が図られるよう、周辺施設の整備を進めてまいります。

環境行政の推進については、脱炭素地域づくりに向け、新たに地域全体を対象とした「岩見沢市地球温暖化防止実行計画(区域施策編)」を策定するほか、市の各施設等における再生可能エネルギー導入可能性の検討や温室効果ガスの排出抑制に関する啓発、太陽光発電システムの導入補助などの取組みを進めてまいります。

地域情報化については、当市の暮らしや経済を支えるライフラインの一つであるICT基盤の充実とAI、IoT、RPAなど、未来技術の積極的な活用を進め、産業や教育・子育て、健康や医療など、様々な分野の地域課題の解決や産業・経済活動、行政サービス等の高度化に寄与する新たな社会システムの実装に取り組むなど、国のデジタル田園都市国家構想も念頭に置き、産学官民の協働による地域社会全体のDX(デジタル・トランスフォーメーション)化を進めてまいります。

6.市民とともに創る 持続可能で自立したまちづくり

最後に、重点分野6点目の「市民とともに創る 持続可能で自立したまちづくり」です。
コロナ禍にあって、人と人との交流が大きく制約される状況が続いておりますが、対面によらない様々な手段も活用しながら、引き続き積極的な対話を基本として、市民の皆さまの思いを市政に最大限反映するよう努めるとともに、市ホームページやSNS、デジタルサイネージなど、情報発信手段の多様化や高度化、コンテンツの充実等を図り、市民目線に立った情報の発信と共有を一層進めてまいります。

「公共施設等総合管理計画」に掲げた施設の総量削減に向けましては、市民の皆さまへの丁寧な説明に留意するとともに、地域の将来像を共有しながら、個別施設計画の策定と具体的な再編を進めてまいります。

当市を中心とした南空知圏域の人口規模が縮小する中、複雑化かつ高度化する行政課題に持続的に対応していくため、行政事務の効率化や経営資源の共同利用を見据えた広域連携加速化事業を推進してまいります。

新庁舎では、各種手続き等の利便性向上と負担軽減を目的として、AIチャットボットや番号案内表示システム、また、一部手続きでは、窓口業務支援システムによる「書かない窓口」を導入しています。新年度においても、キャッシュレス決済や電子申請など、窓口業務のスマート化を進めるとともに、各種研修機会の充実や国・北海道との人事交流などを通じた職員のスキルアップと意識改革により、市民の皆さまが質の高いサービスを実感できる、スマート・デジタル自治体の実現に取り組んでまいります。

むすび

令和4年度の予算は「選択と集中」の視点に立ち、事業目的別予算編成の手法により、必要な事務事業の新設、既存の事務事業の見直しや再構築を行い、各事業の相乗効果による好循環の拡大を図るとともに、「第2期総合戦略」に基づく事業展開など、市民生活の質や地域活力をさらに高める取組みに予算を重点的に配分いたしました。

その結果、一般会計の総額は、484億円、前年度比8.2パーセントの減、特別会計と企業会計を合わせた全会計の総額は904億8,600万円、前年度比5.1パーセントの減となりました。
また、総合戦略事業予算については、30事業、6億6,060万円を計上したところであります。

厳しい財政環境の中、財政調整基金から13億9,000万円の繰り入れをいたしますが、持続可能な自立した行財政基盤の確立に十分留意するとともに、重点的に取り組む分野をはじめとする施策全般にわたり的確に対応する予算を編成することができたものと考えております。

以上、令和4年度の市政方針と所信を申し上げました。
議員各位並びに市民の皆さまのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

この記事に関するお問い合わせ先

企画室
〒068-8686 北海道岩見沢市鳩が丘1丁目1番1号
直通電話:0126-35-4834
代表電話:0126-23-4111
ファックス:0126-23-9977


このページに対するお問い合わせ

みなさまのご意見をお聞かせください
このページの内容は分かりやすかったですか
このページは見つけやすかったですか